MX-Revolutionと聞いて、ピンと来る人は多いだろう。2006年に発売されたLogicoolのハイエンドマウスだ。このマウスはマウス史の中でもかなりインパクトがある。日本史で言うところの徳川家康くらいだ。一方で、VX-Revolutionと聞いて、ピンと来る人はあまり多くないだろう。そういうわけで、今回は、MX-Revolutionが有名になりすぎたせいで影が薄くなってしまったVX-Revolutionを紹介したい。
VXって何?
当時、Logicoolのノートパソコン向けマウスにはVから始まる型番がつけられていた。それにXを付けたのがVXだ。Xが強そうだから付けたのか、MXシリーズに寄せたのかはわからない。(当時のデスクトップ向けマウスは最上位機種でない場合もMX310やMX620のようにMXから始まる型番がつけられていた。)ちなみに、VXが付くマウスはこのVX-RevolutionとVX-Nanoの2機種だけなので結構レアである。
外観
大きいMX-Revolution(MX-R)とは違い、小型で可愛らしいデザインである。
そしてこの形状、どこかで見たことないだろうか。
そう、このマウスはM705シリーズと同じ形状をしているのだ。
VX-Rが2006年のマウスなので、実に16年もこの形状が受け継がれているのである。
すごい。
ちなみにVX-R→M705/M705r/M705t→SE-M705/M705mと時間がたつにつれ本体が大きく、ボタンが少なくなっている。
最上位ならではのボタン数
VX-Rには、左右クリック、ホイールクリック、チルト、ホイール手前のボタン、ズームレバー(ボタンx2と計算)、サイドボタンの10ボタンを搭載している。現在のモバイル向け最上位マウスはMX Anywhere 3だが、それは6ボタンなのでかなり多いことが分かる。
高速スクロール
VX-RにはMX-Rと同じ高速スクロールが搭載されている。
しかし、MX-Rのような自動切換え式ではなく手動切り替え式である。
裏側にあるスイッチを動かして普通のスクロールと高速スクロールを切り替える。
現在はホイールを押し込んだりホイール手前のボタンを押したりして切り替えるものが主流なので、それに比べると不便である。ちなみに翌年の6月に発売されたMX-620というマウスもこれと同じ方式であるが、MX620の3ヶ月後に発売されたVX Nanoでは現在と同じホイールを押すタイプになったのでLogicoolも不便さには気付いていたのだろう。
SetPoint
設定ソフトウェアを見ていこう
設定項目の多さが最上位を感じさせる。
また、ドキュメントフリップやOne-Touch Searchなどの聞きなれない項目もあるが、
ドキュメントフリップは
このような画面が出た。
One-Touch Searchでは検索エンジンと住んでいる地域を設定する画面がまず出た。
検索エンジンをGoogleにして押してみたが、ChromeではGoogleの新しいタブが出てくるだけだった。
レシーバーの収納
レシーバーは本体後ろに収納でき、本体裏面のイジェクトボタンを押すと出てくる。
また、レシーバーも同時に発売されたMX-Rに比べて小さめである。
2.4Ghzとあるが、BluetoothやUnifyingなどとは互換性がない。
まとめ
今回は、2006年のモバイル向けハイエンドマウス「VX-Revolution」を見てきた。
モバイル向けなのにボタンが多かったりその形状が16年続いたりとロマンのあるマウスだったと感じる。
このマウスは後にエントリーモデルのM705シリーズになってしまったのに翌年のVX NanoはMX Anywhereシリーズとしてモバイル向けハイエンドの地位で居られているのも逆に趣があると思う。名マウスとして知られるMX-Revolutionの陰に隠れてしまった少しかわいそうなマウスだが、たまには彼のことを思い出してやってほしい。